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平安の再試合がヤフーのトップに表示されました。(右は河野君の先制、且つ決勝の中前適時打)



 本日は平安、智弁和歌山に続き、天理までが勝利し、これで東洋大姫路と合わせ、近畿勢が出場6校中4校がベスト8に入るという事態となりましたね。履正社、北大津も3回戦まで来ていたのですから、例年よりも近畿の実力は他と比べ高いのでしょうか?こうなれば、近畿大会で見逃した平安対東洋大姫路の決勝が観たいですね。第4試合が雨天中止となった関係で、平安が登場する準々決勝の日程が一日延びて、明後日になりました。これは恵みの雨となるでしょうか?あと2勝してほしいなあと思います。

 さて、今日のおさらいです。

 まずは、エースです。平安・川口君が見事に、なんと6安打完封をやってのけました。鹿児島工打線を全く寄せ付けず、一昨日よりもさらにスライダーが低めにバシッと決まっていましたね。原田監督も「甲子園で完封か。」「これまでで初めてと思います。」と穏やかな顔つきでその成長ぶりを感心されていました。「この4日で3試合目ですがどうですか?」と聞かれて、「選手たちに疲れはありません。」と断言されていたのも印象的でした。川口君のピッチングは甲子園に来てからどんどん良くなっていますね。試合前に「完封を狙います。」とビッグマウスになっているのも同じ名前で比較されがちな元オリックスの川口投手みたいで、実際にやってのけるあたり本番に強いタイプのようです。秋はピンチを脱した時に気持ちを前面に出して雄叫びを上げる、抑えてやろうという力みが感じられるそんなピッチャーに思っていましたが、今は割と涼しい顔をしていますね。先取点が入ったときの笑顔が実に楽しそうでした。甲子園でテンションが上がっている割に、体にはキレがある。投げれば投げるほど調子がよくなる。自信を深めてゆったりと投げられているようです。ひと冬でたくましくなって頼もしい限りです。送りバントを2度二塁でアウトにした守備も素晴らしかったですしね。以前よりもストレートも速くなっているようですし、今日のような安定感が続いてほしいですね。

 次は河野君ですね。今日は打順が8番から6番に上がり、それが見事に的中しました。(原田監督が打順をいじってこられたのは意外と思いましたが。)センター前に美しい打球が転がっていきました。鹿児島工・石堂君は不用意にストライクを取りにきてしまいましたね。まさかと思ったでしょう。それを逃さずきっちりと先制タイムリーを放ってくれました。これで河野君は3試合連続タイムリー。てっきり守備の人だと思われた河野君が甲子園で大きくなりました。あとは上位打線だけですね。左腕の石堂君にわずか4安打に抑えられてしまいました。一昨日194球を投げた右の内村君がひじ痛のため登板回避でライトに入りました。以前から左投手が出てきたときにどう対処するのかと懸念していたのですが、やはり攻略の糸口は掴めず、このような1-0の展開で終わってよかったと思います。準々決勝以降、残っているところで左投手をエースにしているところはもうなくなりましたので、ほっとしている状況です。が、しかし、今回のように控えの左投手が出てきたときには、接戦を戦うしかないのかと思われる感じですね。ただ石堂君はよかったです。巨人の高橋尚のような投げ方だなあと思っていましたが、中迫監督も言っていたように予想に反したピッチングだったようです。彼に重責を果たしました。試合後少しですが、悔し涙を流していたのが印象的でした。

 打てないときは守る。平安のめざす野球は伝統的にも守備力らしいですから、こんな場合にはこうやって守備で投手を盛り立てるしかありません。甲子園でようやく無失策の試合ができました。「うちは冬は守りしか練習できませんから。」とも原田監督が言っていました。専用練習場のある亀岡は冬は霧で有名なところです。実際どんな状況なのかもわかりませんが、それでセンバツ前に沖縄キャンプをして、打撃に磨きをかけるのかと納得しました。「打撃の方は調整が遅れている」ということも大会前、原田監督の口から出てきていました。確かに秋に比べ、やや固さがあるというかまだ甲子園では鳴りを潜めていますね。取られたら取り返す打線というのが今回の平安の持ち味のはずです。思い切って序盤に3点差ぐらいつけられたら、打線が目覚めるかもしれません。でも、甲子園という舞台ではそのまま終わってしまう可能性もありますので、やはり投手力、守備力重視でお願いしたいものです。ただ、このままだったら優勝はできません。どこかで打線が援護しないと。相手投手もそろそろ疲れが出てくるころです。せめて5点は必要な試合がこれから出てくるでしょう。それと、観ているこちら側も疲れました。勝手を言いますが、とにかく楽に見せてほしいものです。僅差だと過呼吸になります。冷や汗が出ます。負けるよりはもちろんいいのですが。なんとか序盤に2、3点ほしいです。お願いします。

 それから、浮氣君ですが、昨日書き忘れたのですが、セフティースクイズをファウルにして、その後のスクイズをまたファウルにして失敗したんですよね。それが頭に残ったか、セカンドの守備がお粗末になってしまって交代させられたのです。そして、今日スタメンから外されてしまいました。起用された2年の青木君がこの試合もヒットが続くようなら、もう出番自体がなくなったかもしれないわけですが、きっと原田監督はどこかでスタメンに戻すでしょう。僕は浮氣君の2番らしからぬ打撃力に期待をしているのです。秋季大会では攻撃的な2番の役割を見事に果たし、1番丸本君の出塁を自らのバットで返しているのを何度も観てきました。このチームは2番を浮氣君が打つからいやらしいのです。浮氣君を使わないのなら、そもそも丸本君を1番から外して、6番当たりを打たせても面白いかもしれない。とにかく原田監督は今打線の復調を考えるしかないわけですから、何事もなかったかのように浮氣君を先発メンバーに戻す可能性は多いにあります。普通なら高校野球としては、お灸を据える意味でも8番当たりに戻すのが通例なのかもしれません。でも、それなら打線を組み替えなければいけないことになり、雨で延期になったのはこのことを原田監督によく考えさせるためと僕は信じています。消極的だった守備力は復帰してヒットを放てば、すぐに戻るでしょう。原田監督にはぜひ浮氣君を2番に戻すプランをお勧めいたします。そうでないと、後で後悔しますよ、なんてね。打線を機能させるにはそれしかないでしょう。

 それにしても、平安はよくやっています。ベスト8は当初の目的ではなかったでしょうか?準々決勝が4月1日になったのは、何かの偶然でしょうか?校名変更、創部100年のことを考えれば、重圧に耐えて素晴らしい戦いをやってくれています。他の京都のチームが出てきてもここまでは戦えていなかったかもしれませんね。やはり、平安なのかなあと思います。僕もブログを始めて4年ほどになりますが、甲子園を勝ち進む平安を生で観たことは一度もないんですよね。5年前も平安はベスト8に進出したそうですが、横浜に0‐3で完敗したそうですね。平安・服部投手を擁して、秋季の近畿大会を制したそうですが、全く覚えていません。知りません。一体そのとき僕は何をしていたのでしょうか?「みんなの甲子園」で平安に入学した経緯を川口君が、「東北・ダルビッシュと服部さんの投げ合いを甲子園で観て。」と言っていましたが、僕もあの試合のちょっと前に日大三、明徳義塾をテレビで観ていただけに(韓国学園、福知山成美、京都外大西も)あの試合は相当悔しかったのを覚えています。それから、平安は甲子園に一度も出ていないということですが、今回のラスト平安には何か不思議な力が及んでいますので、決勝までは勝ち進む気がします。ただ聖望学園のピッチャーがまた、いいんですよね。正直打てるとは思えませんが、試合が終わったら勝ってた!!という展開を期待しています。