京都大会を2連覇し、優勝旗を掲げ行進する京都外大西
(05夏決勝戦より)
<決勝>
西城陽-福知山成美 12:00
先発予想:(西)清水 (成)駒谷
第88回全国高校野球選手権京都府予選の決勝は、共にノーシードから勝ち上がってきたチーム同士の激突となった。大会前の予想では京都成章、平安、京都外大西の3校のどこが勝ち上がって代表校になるのかに注目が集まった。中でも3人の投手陣(北岡、本田、大野)を誇る京都外大西が3連覇できるかどうかが最大の焦点であった。そして、それを阻止するのはどこか、外大西投手陣を崩せるとしたら、下級生の時から実践慣れしている平野・大八木の平安か、石上・西山の京都成章かのどちらかしかないという筋書きに思われた。しかし、決勝に駒を進めたのは、意外にも公立校の西城陽と北部地域の福知山成美だった。準決勝で西城陽は京都成章を3-0で、福知山成美は4回戦で平安を4-3で、準決勝で京都外大西を4-2の僅差で退けた。共に強力打線でねじ伏せたというよりはワンチャンスを逃さず、あとは投手力で難敵を下した。
昨年の第87回大会で駒大苫小牧に敗れたものの全国準優勝した京都外大西のおかげで京都大会のレベルは近年稀に見る高さになった。外大西に勝てないと甲子園には出られない。甲子園で活躍した同世代の選手を横目に厳しい練習を積み、高いモチベーションで今大会まで地道な努力を継続してきたにちがいない。
西城陽は昨夏京都外大西に0-1で敗れ、その借りを返すため打倒、京都外大西を目標としてきたであろう。どうせなら、決勝は京都外大西がよかった。また、福知山成美は秋、春の不本意な成績を返上する思いで練習に励んだだろう。平安、京都外大西の2強を撃破した手前、最後の1強、京都成章を倒した形での甲子園出場を決めてみたかった。
ここまで来たら楽な相手はないに等しいが、両校は互いに意識しないやや拍子抜けした形で対戦することが決まった。強豪と言われた3校は潰し合いで今大会を去ったわけではなく、この両校が撃破した。情報を持たない同士のがっぷり四つ、未知なる決勝戦を存分に楽しみたい。ここからの1勝こそが何よりも難しいのだが。
全国と比較しても明らかにレベルが向上したと思わせる京都大会がもう終わろうとしている。雨が激しく降り4日連続の順延もあった。大会日程が大幅に遅れた今夏を制するのはどこか。西城陽であれば12年ぶり、福知山成美であれば福知山商業時代の7年ぶり2回目の甲子園出場となる。いよいよ正午より決勝のプレイボールを迎える。その時が来るのを静かに待ちたい。最後に再び笑えるのはどちらの選手になるのか-。
<これまでの戦績>
西城陽
(4-0北嵯峨、9-2桂、5-4京都国際、8-3東稜、3-0京都成章)
福知山成美
(8-1須知、10-3山城、4-3平安、6-4洛星、4-2京都外大西)
<大会前までの新チーム以降の成績>
西城陽 53勝16敗4分け 打率.320
福知山成美 72勝24敗3分け 打率.303