『唯我独尊』~大阪ゴールドビリケーンズ・土肥翔治投手 vol.5
―ピッチングで走ることは重要ですか?
シーズン中は週1回ですね。ポール走を15~20本流して走ります。今はあまり走っていません。走ればいいとは思っていないからです。持論ではありますが、走らなくても投げられます。走ったらいいというのをちゃんと説明できる人がいないです。みんなが思っているほど走らなくていいし、それよりもトレーニングなどやることがあります。ルームランナーはいつもやりません。
―シャドーピッチングはどうですか?
大学のときはやりましたが、今はやらないですね。フォームを固めるコツを掴むためにやっていましたが、こうしたら腕を振れるというのがわかってきました。でも、今は腕を振る必要がなくなったというか、体重移動のコツでわかるようになりました。だから、解決したのでむやみに腕を振らないようにしています。肩は消耗品だという考えです。投げ込みはほとんどしなくなって、やる時もありますが、150球くらいですね。
―ファイアーバーズの時から変わったことは?
今のチームトレーナーは19歳なのですが、接骨院によく行くようになりましたね。他にもマッサージや鍼にも行きます。1ヶ所だけじゃなくて色々な所に行くようになりました。先生ごとに理論や見方が違って、行き詰った時に1人だけの先生に頼っても脱出できないので。
―本を読んだりして勉強するのですか?
本は読まずに聞くばっかりです。トレーナーや先生など色んな人の話を聞きます。
―球種は何がありますか?
スライダー、カーブ、フォーク、シュート系ですね。左も右も投げます。
―関西独立リーグでプレーするメリットを教えてください。
試合が多いということと、経験が積めるということですね。今年の成績(9勝4敗、防3.06)には満足していないですが。
―何がよくなかったですか?
週1回の登板の調整法が後半になってできるようになりました。それと、ピッチングスタイルです。段々と形になってきましたが、真っ直ぐと変化球の組み合わせがピッチングになっていなかったです。試合中に自分と戦ってしまうところがあって、ストライクを投げないといけないとか、悪いイメージのことは考えないほうがいいです。あとは経験と自信がつけばそういうのもなくなると思います。
―大阪は優勝でしたね。おめでとうございます。ビールかけの映像をテレビで観ました。
ビールかけが一番楽しかったです!!ビールは住之江商店街からの差し入れでした。瓶ビールは割れて危なかったですが、取りに行ったらまだ半分も残ってたり、プールに全員で飛び込んだりしていい思い出になりました。
―野球以外での活動も多かったのでは?
そうですね。試合の案内ビラを配ったりしましたが、人通りの多い梅田や天王寺ではなかなか受け取ってもらえなかったりしました。本拠地の住之江では人が多くてよく応援してもらいました。優勝がかかっている時とか。
―プロということでサインはたくさんしましたか?
自分では50枚くらいのような…(苦笑)。洪君がサインが多かったです。サインの練習もしましたが、みんなうまくてもっとやっておけばよかったと思いました(笑)。
―ファイアーバーズ出身の選手との対戦はどうでしたか?
近藤(明石)や小野(神戸)との対戦はやりやすかったです。山門(大阪)は同じチームですし。
―正直言って、ファイアーバーズを出にくくなかったのですか?
結果4人も抜けましたが、監督も「トライアウト受けるの誰?」という感じだったので、引け目はなかったです。前年も受けていたので背中を押してもらったし、「行け!」と言われました。誰も養成所とは思っていませんが、もっと、ちょっとでも上のレベルに行くためのチームとして、スタッフの中にそう考えてくれる人たちがいるのがよかったのです。
―プロを意識しているということですね?
高1のときも広陵を知らなかったくらいで、甲子園にも興味がなくて。最近、3年前くらいから高校野球を観るようになったくらいですし、甲子園や神宮よりもプロに行くためにと。観るならプロ野球でしたから。勝ちたいとは思いますけど。
―難しかったことはありますか?
これは言っていいのか、…募金活動は難しかったです。もちろん好意的に捉えていますし、ファンあってのことで応援もしてもらいましたが、結果的には苦しくあまり集まらなかったです。それに自主トレやトレーニングしたい時にできなかったというのもありました。
―シーズンオフですが、これからどうされますか?
今が正月みたいなもので、12月から体を作りたいと思っています。1月は鳥取に行きます。
―トレーニングにかかる費用は?
学生だったときは、1日に1万2千円から1万5千円だったのですが、今は社会人料金で1日に1万8千円くらいです。4日ぐらいを予定しています。それだけの価値があります。
―その後はアメリカに行くのですよね?
はい。ウィンターリーグに参加しようと思っています。より上のレベルでできるチャンスがあると飛びつくべきだと。まだどのプランで行くか決まっていません。そういうプランがある会社に頼むか、個人で行くかどうかですね。
―そう言えば、滋賀大から横浜に育成選手で入団した関口選手(今週日ハムにトレード)は、アメリカに渡って短期間でたくさんの試合に出場したりして腕を磨いたそうですね。
実はここでよく会う人が、関口選手と同じ横浜のプロテストを受けて最後の2人に残ったのですが、その人は3打数2安打だったのに対し、関口選手は3三振だったのに受かったと嘆いていました(苦笑)。要は若さと才能があると。走ったら速いし、遠投や飛距離もすごいということで。
―ウィンターリーグで結果がついてきたら、アメリカに行くこともありですか?
日本に越したことはありませんが、行くのだったらメジャーでマイナー契約でも…。
―チャレンジ精神が旺盛ですね。
根拠のない自信があるからです。いつか他の人も超えられない選手になりたい。今まで迷うことはあっても挫折はしていないし、こんなのは絶対に無理と思ったことがないんです。NPBやメジャーで投げたいという気持ちだけです。才能がないと思ったらやめた方がいいです。
―今取り組んでいることは?
体重を増やしています。ちょっとずつ増えました。体も大きくなって、中学3年間で20センチも身長が伸びましたし、高校時代は68キロでしたから今は10キロも違います。
―京セラドームで行われた関西独立リーグの開幕戦で、大阪の先発投手を務めましたね。緊張しましたか?、それと、吉田えりちゃんはどうでしたか?
その質問ですね(苦笑)。…言うことないですね(笑)。17歳にしてはすごいし、もっとコントロールは悪かったです。ナックルは揺れているので、ストライクが入ればなかなか打てないと言っていました。開幕戦は特に緊張しませんでした。それよりも京セラドームのマウンドの高さにびっくりしました。
―関西独立リーグと社会人野球の最大の違いは?
お客さんがいることですね。
―今後の豊富を一言お願いします。
そうですね。…もしかしたらアメリカに行けるのであれば、日本には戻らずやっていきたいという気持ちも思っています。今は契約が切れている状態なので保留している状況というか、保障されているわけではないので、もし大阪で枠が空いていたら…とか四国に行った方がチャンスがあるのかなという気もしますし、…絶対にアメリカというわけでもなく、あくまで今から考えるということですけれども(笑)。
―そうですね(笑)。…もし行けるとしたら、2月からのアメリカでのウィンターリーグ、頑張ってください!
これから決めることになりますが、アメリカに行く目標を持ちつつ、話がダメになれば3月でも4月でも戻ってくることになると思います。今後は未定ですが、一旦広島に帰ります。どうなるかまだ自分でも考えてみたいと思います。
おわり
※『唯我独尊』とは、「自分一人が特別にすぐれているとうぬぼれること。ひとりよがり」という意味ではなく、「この世の一人ひとりが主人公。」といった意味で捉えています。
※土肥投手がアメリカに行くかもしれないという情報を聞き、取材をさせていただきました。急なお願いや答えにくい質問にも応じて下さって大変感謝しております。来年はどこに所属されるかわかりませんが、みなさんの応援もよろしくお願いします。
<関西独立リーグ表彰>
【投手部門】
★ 最高殊勲投手 大阪 岸
★ 最高防御率 大阪 岸 1.43
★ 最多勝 明石 百合 13
★ 最多セーブ 大阪 遠上 21
★ 最多奪三振 大阪 岸 146
【打者部門】
★ 最高殊勲選手 紀州 朴言孝(パク・オンヒョ)
★ 首位打者 紀州 朴言孝 .333
★ 本塁打王 大阪 硯野 6
★ 打点王 神戸 若林 41
★ 盗塁王 大阪 山門 30
(参考HP)
・株式会社ワールドウィングエンタープライズ
・動作改善トレーニングのCLUB ONE (クラブワン)
・申 成鉉(シン・ソンヒョン)
・関口雄大
・大阪ゴールドビリケーンズ
・関西独立リーグ
・ジャパン・フューチャーベースボールリーグ
―ピッチングで走ることは重要ですか?
シーズン中は週1回ですね。ポール走を15~20本流して走ります。今はあまり走っていません。走ればいいとは思っていないからです。持論ではありますが、走らなくても投げられます。走ったらいいというのをちゃんと説明できる人がいないです。みんなが思っているほど走らなくていいし、それよりもトレーニングなどやることがあります。ルームランナーはいつもやりません。
―シャドーピッチングはどうですか?
大学のときはやりましたが、今はやらないですね。フォームを固めるコツを掴むためにやっていましたが、こうしたら腕を振れるというのがわかってきました。でも、今は腕を振る必要がなくなったというか、体重移動のコツでわかるようになりました。だから、解決したのでむやみに腕を振らないようにしています。肩は消耗品だという考えです。投げ込みはほとんどしなくなって、やる時もありますが、150球くらいですね。
―ファイアーバーズの時から変わったことは?
今のチームトレーナーは19歳なのですが、接骨院によく行くようになりましたね。他にもマッサージや鍼にも行きます。1ヶ所だけじゃなくて色々な所に行くようになりました。先生ごとに理論や見方が違って、行き詰った時に1人だけの先生に頼っても脱出できないので。
―本を読んだりして勉強するのですか?
本は読まずに聞くばっかりです。トレーナーや先生など色んな人の話を聞きます。
―球種は何がありますか?
スライダー、カーブ、フォーク、シュート系ですね。左も右も投げます。
―関西独立リーグでプレーするメリットを教えてください。
試合が多いということと、経験が積めるということですね。今年の成績(9勝4敗、防3.06)には満足していないですが。
―何がよくなかったですか?
週1回の登板の調整法が後半になってできるようになりました。それと、ピッチングスタイルです。段々と形になってきましたが、真っ直ぐと変化球の組み合わせがピッチングになっていなかったです。試合中に自分と戦ってしまうところがあって、ストライクを投げないといけないとか、悪いイメージのことは考えないほうがいいです。あとは経験と自信がつけばそういうのもなくなると思います。
―大阪は優勝でしたね。おめでとうございます。ビールかけの映像をテレビで観ました。
ビールかけが一番楽しかったです!!ビールは住之江商店街からの差し入れでした。瓶ビールは割れて危なかったですが、取りに行ったらまだ半分も残ってたり、プールに全員で飛び込んだりしていい思い出になりました。
―野球以外での活動も多かったのでは?
そうですね。試合の案内ビラを配ったりしましたが、人通りの多い梅田や天王寺ではなかなか受け取ってもらえなかったりしました。本拠地の住之江では人が多くてよく応援してもらいました。優勝がかかっている時とか。
―プロということでサインはたくさんしましたか?
自分では50枚くらいのような…(苦笑)。洪君がサインが多かったです。サインの練習もしましたが、みんなうまくてもっとやっておけばよかったと思いました(笑)。
―ファイアーバーズ出身の選手との対戦はどうでしたか?
近藤(明石)や小野(神戸)との対戦はやりやすかったです。山門(大阪)は同じチームですし。
―正直言って、ファイアーバーズを出にくくなかったのですか?
結果4人も抜けましたが、監督も「トライアウト受けるの誰?」という感じだったので、引け目はなかったです。前年も受けていたので背中を押してもらったし、「行け!」と言われました。誰も養成所とは思っていませんが、もっと、ちょっとでも上のレベルに行くためのチームとして、スタッフの中にそう考えてくれる人たちがいるのがよかったのです。
―プロを意識しているということですね?
高1のときも広陵を知らなかったくらいで、甲子園にも興味がなくて。最近、3年前くらいから高校野球を観るようになったくらいですし、甲子園や神宮よりもプロに行くためにと。観るならプロ野球でしたから。勝ちたいとは思いますけど。
―難しかったことはありますか?
これは言っていいのか、…募金活動は難しかったです。もちろん好意的に捉えていますし、ファンあってのことで応援もしてもらいましたが、結果的には苦しくあまり集まらなかったです。それに自主トレやトレーニングしたい時にできなかったというのもありました。
―シーズンオフですが、これからどうされますか?
今が正月みたいなもので、12月から体を作りたいと思っています。1月は鳥取に行きます。
―トレーニングにかかる費用は?
学生だったときは、1日に1万2千円から1万5千円だったのですが、今は社会人料金で1日に1万8千円くらいです。4日ぐらいを予定しています。それだけの価値があります。
―その後はアメリカに行くのですよね?
はい。ウィンターリーグに参加しようと思っています。より上のレベルでできるチャンスがあると飛びつくべきだと。まだどのプランで行くか決まっていません。そういうプランがある会社に頼むか、個人で行くかどうかですね。
―そう言えば、滋賀大から横浜に育成選手で入団した関口選手(今週日ハムにトレード)は、アメリカに渡って短期間でたくさんの試合に出場したりして腕を磨いたそうですね。
実はここでよく会う人が、関口選手と同じ横浜のプロテストを受けて最後の2人に残ったのですが、その人は3打数2安打だったのに対し、関口選手は3三振だったのに受かったと嘆いていました(苦笑)。要は若さと才能があると。走ったら速いし、遠投や飛距離もすごいということで。
―ウィンターリーグで結果がついてきたら、アメリカに行くこともありですか?
日本に越したことはありませんが、行くのだったらメジャーでマイナー契約でも…。
―チャレンジ精神が旺盛ですね。
根拠のない自信があるからです。いつか他の人も超えられない選手になりたい。今まで迷うことはあっても挫折はしていないし、こんなのは絶対に無理と思ったことがないんです。NPBやメジャーで投げたいという気持ちだけです。才能がないと思ったらやめた方がいいです。
―今取り組んでいることは?
体重を増やしています。ちょっとずつ増えました。体も大きくなって、中学3年間で20センチも身長が伸びましたし、高校時代は68キロでしたから今は10キロも違います。
―京セラドームで行われた関西独立リーグの開幕戦で、大阪の先発投手を務めましたね。緊張しましたか?、それと、吉田えりちゃんはどうでしたか?
その質問ですね(苦笑)。…言うことないですね(笑)。17歳にしてはすごいし、もっとコントロールは悪かったです。ナックルは揺れているので、ストライクが入ればなかなか打てないと言っていました。開幕戦は特に緊張しませんでした。それよりも京セラドームのマウンドの高さにびっくりしました。
―関西独立リーグと社会人野球の最大の違いは?
お客さんがいることですね。
―今後の豊富を一言お願いします。
そうですね。…もしかしたらアメリカに行けるのであれば、日本には戻らずやっていきたいという気持ちも思っています。今は契約が切れている状態なので保留している状況というか、保障されているわけではないので、もし大阪で枠が空いていたら…とか四国に行った方がチャンスがあるのかなという気もしますし、…絶対にアメリカというわけでもなく、あくまで今から考えるということですけれども(笑)。
―そうですね(笑)。…もし行けるとしたら、2月からのアメリカでのウィンターリーグ、頑張ってください!
これから決めることになりますが、アメリカに行く目標を持ちつつ、話がダメになれば3月でも4月でも戻ってくることになると思います。今後は未定ですが、一旦広島に帰ります。どうなるかまだ自分でも考えてみたいと思います。
おわり
※『唯我独尊』とは、「自分一人が特別にすぐれているとうぬぼれること。ひとりよがり」という意味ではなく、「この世の一人ひとりが主人公。」といった意味で捉えています。
※土肥投手がアメリカに行くかもしれないという情報を聞き、取材をさせていただきました。急なお願いや答えにくい質問にも応じて下さって大変感謝しております。来年はどこに所属されるかわかりませんが、みなさんの応援もよろしくお願いします。
<関西独立リーグ表彰>
【投手部門】
★ 最高殊勲投手 大阪 岸
★ 最高防御率 大阪 岸 1.43
★ 最多勝 明石 百合 13
★ 最多セーブ 大阪 遠上 21
★ 最多奪三振 大阪 岸 146
【打者部門】
★ 最高殊勲選手 紀州 朴言孝(パク・オンヒョ)
★ 首位打者 紀州 朴言孝 .333
★ 本塁打王 大阪 硯野 6
★ 打点王 神戸 若林 41
★ 盗塁王 大阪 山門 30
(参考HP)
・株式会社ワールドウィングエンタープライズ
・動作改善トレーニングのCLUB ONE (クラブワン)
・申 成鉉(シン・ソンヒョン)
・関口雄大
・大阪ゴールドビリケーンズ
・関西独立リーグ
・ジャパン・フューチャーベースボールリーグ